みなさんは検査の仕事にどんなイメージをお持ちですか?
検査経験者の私は、少なくとも【難しい】イメージがありました。
そんな私がナゼ、検査の仕事をしてたのかと言うと・・・組み立ての仕事が評価され、検査部署から抜擢されました。
正直、部署異動には悩みましたが経験と知識のため検査部署に配属を決めました。
この記事は、そんな【難しい】イメージである検査について簡単に解説します。
検査にも種類がありますが、私が経験した完成検査についての内容をざっくりと説明します。
検査の仕事ってこんな感じなんだと理解して頂ければ嬉しいです。
注意ポイント
検査を経験されたことが無い人に向けての記事になります。
検査は、どんな仕事?
分かりやすく言えば・・・製品に問題『欠陥・不備』がない事を確認する仕事です。
製品に問題がなければ、特別難しい仕事でないかもしれません。
ですが・・・モノづくりに問題がないことはありません!
問題がおきれば、設計・加工・組立など、どの工程で問題がおきているかを見極める必要があります。
では、製品を確認する為の検査項目を見てみましょう。
注意ポイント
企業によって検査項目は変わります。また、扱う製品によって検査内容は変わります。
検査項目
ここでは、私が経験した金属製品の検査項目を簡単解説します。
先ほども言いましたが扱う製品によって検査項目と内容は変わります。
外観検査
外観検査とは、外側から製品を確認して問題がないかを検査します。
- 形状と材質などの確認
- 組み立て構造の確認
- キズ・バリ・異物などの確認
上記の検査内容は目視確認が基本となります。
作動検査
作動検査とは、設計通りに問題なく作動することを検査します。
- 作動時間の確認
- 作動範囲の確認
- 作動の異音確認
設計で指定された作動時間や作動範囲が適切であることと、作動中に異音がなくスムーズで問題がない事を確認します。
寸法検査
寸法検査とは、製品が設計により定められた寸法であるかを検査します。
- ノギス
- マイクロメータ
上記の2種類は測定工具として必ず知っておく必要があります。
測定工具:ノギス
モノづくりの現場では、どこにでもある測定工具になります。
主な測定箇所は外側・内側・深さなど多様に測定することが出来ます。
ノギスのメモリの読み方は最初はよく分からないと思いますが、特別難しいわけではないので心配はいりません。
測定工具:マイクロメータ
ノギスと同じく寸法測定で使われる工具ですが、ノギスと何が違うかと言うと高精度に測定ができることです。
ただし、ノギスのように内側または深さを測定することは出来ません。
検査の仕事で大切なこと
信用を得るために時間はかかりますが、失うときは一瞬です。
検査で合格をだした製品にクレームがあれば大きく会社の信用がおちることもあるでしょう。
また、それを検査された担当者の信用も下がることになると思います。
ですが、結果を怖がっていては仕事になりません!
私が検査で意識していたのは『責任を持ちいい加減な判断をしない』ことです。
仕事をするうえで当たり前だと思いますが、検査の仕事では大切なことだと私は思います。
この記事を読まれた方で検査を仕事に考えている人に伝えたいことがあります。
少し慣れてくると自分の解釈で判断してしまう時が必ずあります。
慣れはじめた時は少なくとも先輩に確認をとることをしてください。
信用を失うときは些細なことが原因だったりします。
検査の魅力
先ほどは、検査について緊張を感じてもらうために責任の言葉を使いましたが、検査の仕事で慣れないときは責任が大きな壁でもあります。
これで大丈夫なんだろうか?不安が解消できないことが多々あるはずです。
私がそうでした!
経験を積んでいくなかで、問題のポイントであったり良否の判断など適切におこなう事ができます。
検査の魅力は、そんなときに感じることでしょう。
構造の理解はもちろん高精度寸法の必要性であったり、何を特に注意すればよいのかなど経験と知識が不安から楽しさへと変わっているはずです。
責任とうまく向き合い製品の理解を深めれる検査は会社にとっても重宝され、やりがいのある仕事だと言えます。